2012年12月18日

信州ダービー復刻版

去る12月16日。
南長野で土橋宏由樹の引退試合が行われた。


土橋と言う男については山雅サポの間でも少なからずタブー視されている部分が今でもあるように思う。
僕が山雅を見始めた2007年、この男は山雅のキャプテンだった。
ガチャやショータ、慶一・マサルさん・高沢・ゴエ・三栗といった大卒選手が多数入団したチームをまとめ、山雅を北信越リーグ優勝に導き、その年のリーグMVPを獲得したのが土橋だった。

翌年、土橋は最大のライバルであるパルセイロに移籍した。
この移籍の経緯や舞台裏は僕には分からないけれど、とにかく物議をかもした。
この日、「長野県で最も愛され、最も憎まれた男」と紹介されたのは的を得た表現だったと思う。

信州ダービーが「ただのダービー」でなくなったのもこの男のおかげだ(笑)
僕が見始めた当初から長野にはとにかく「ムカつく選手」が多かった。
要田・籾谷・棗・小田・大典・・・たぶんこの5人辺りは一生忘れることのできない名前だろう。
それぞれの選手が山雅に対して牙をむいてくる。そんな感じだった。
だからこそダービーは白熱したし、勝っても負けても最高だった。
そこに最高のスパイスを投入したのが土橋宏由樹だったのは間違いない。

僕たちの心を熱くさせてくれた、そんな両クラブOBの面々がこの日の南長野に集ってくれた。
土橋は動きはまだ健在。
試合が始まってしばらくは山雅ゴール裏もややぎこちない雰囲気ではあったけど徐々に温まって来て良い雰囲気に。
陳腐な表現だけど自分の青春時代に戻ったような素晴らしい時間だった。
何も無かったけれど、とにかく熱く楽しかった地域リーグ。
日の当らない場所であっても夢に向かってひたすら共に闘う選手とサポーター。
山雅やパルセイロはもちろん、奈良やキムタツのいたツエーゲン。黒河や数馬やルシアーノがいたJSC。
映画『クラシコ』で「地獄の北信越」と表現された当時のリーグは「奇跡の北信越」だったのではないか?
今になって本当にそう思う。

そんな時代を主役として松本と長野のクラブで生きてきた土橋宏由樹。
本当にお疲れさまでした。
こんなメンバーの揃う試合は土橋でなければできなかった。
あれだけムカつく存在だった要田や籾谷や小田が本当は大好きだったということに気付いた。

試合終了後、山雅ゴール裏に挨拶に来た土橋は泣いていた。
「今でも山雅が大好きだ」と言ってくれた。
僕は自分の気持ちを抑えることができず
「土橋!土橋!」とただただ叫んでいた。
この男のことをずっとどこかで気にしていたんだと分かった。

『KING OF SHINSHU』
認めるよ。貴方がそう呼ばれ得る存在だということを。
「憎まれながらも強く愛される」ドッティの今後の活躍を心から願っています。



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ヴェルディはんが焦ってはる。。
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Posted by AtoZ at 18:00│Comments(1)松本山雅
この記事へのコメント
何がそんなに楽しいんだ?山雅サポは上っ面ばっかだな。ところでおやきってアカウントはなんでそんなに熊本に義理がたいの?関係ねーのに見ててイライラするわw
Posted by へ at 2013年05月27日 14:17
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